会わなきゃわかんない

楽器屋で、リードを取り寄せてもらったんです。
僕の使っているリードは珍しくて、在庫がある店は、都内にはありません。
数少ない取引店に問い合わせて、取り寄せないと買えない。

で、店に電話したら、年配の男性が出て、ものすごく要領の悪い対応だったんですよ。
「アレクサンダーのクラリネット用リードありますか?」と聞くと、
「ウチでは扱ってないですねー」とあしらわれ、一瞬言葉に詰まります。
「取り寄せていただきたいんですけど」
「問屋の方に在庫確認してみないと分かんないですねー。ウチでは扱ったことないんで。」
いや、前にもオタクで買ったんだけど。
「じゃあ確認してもらってもいいですか?」
「はあ。問屋に在庫があればすぐ入荷するんですが、在庫がないとメーカーに注文することになるんで、その場合はちょっといつ入るか分かりませんよー。」
いや、そんな説明いらないから。
確認して結果だけ伝えてくれればいいから。
ちょっとイライラしてしまいました。


1〜2日後に、すぐ入荷の知らせがあり、取りに行きました。
対応したのは、人の良さそうな、初老と言ってもいい男性店員。
声からして、間違いなく電話と同一人物です。
物腰も柔らかく丁寧な接客。
よく見かける若い店員の無味乾燥さとは大違いです。

確かに、説明がやや冗長ではあります。
でも、嫌な気はしない。
手際の悪さも、逆に人柄が感じられて好感が持てます。
ああ、この人に対してネガティヴな気持ちを抱いたなんて!
後悔しました。
笑顔で見送ってもらい、店を出ました。


やっぱり、会わないと分からないことってありますね。
目を見て表情を交わすことから得られる情報量は、質が違う。
いまは何でもメールのやり取りで済ませてしまいがちだけど、もちろんそれは便利でいいんだけど、会えるなら会った方がいいに決まってる。
電話やメールだと、情報量が足りない分、相手の感情を想像で補うことになって、そこにズレが生じて、イライラしたりムカついたりすることが起こるんだと思います。

って、当たり前のことを考えさせられました。
イシバシ楽器、ありがとう!

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