2014年12月17日水曜日

Bulletproof Musician: 心の準備 - ゲーム・プラン

Bulletproof Musician という英語のサイトの記事を、ランダムに翻訳するシリーズです。ミュージシャンのメンタル面に関する内容を扱っています。音楽をやっていない方でも、自己管理やマインドの問題に興味があるなら、是非ご一読下さい。


What Is the Most Overlooked Step in Audition Preparation?


こどもの頃、友達に誘われて、ハーシーズ主催のキッズ陸上 Hershey’s Track and Field Games に参加したときのことです。
気軽に楽しむつもりが、なんと州大会に選ばれてしまいました。
そこで勝てば全国大会の可能性もあるわけで、さすがに興奮したものです。
さっそく、両親に靴を新調してもらい、州大会に向けて特訓を開始しました。

しかし当日、思ってもない状況が待ち受けていたのです。
それは、競技までの待ち時間でした。
手持ちぶさたで、居場所がないのです。
周りでは、ストレッチをして体を動かしたり、みんな何かしら行動しています。


試合前の時間

何をしたらいいか、わかりません。
忙しく見せようと、あたりを歩きまわり、ストレッチをしたり、少し走ってみたりしました。
しかし、どうしても周りの目が気になります。
私はすっかり萎縮してしまいました。

そんな精神状態で実力を出せるはずもなく、全国大会出場はかないませんでした。
スタート前から、勝負は決まっていたのです。


直前の練習は有効か

スポーツ心理学者 Dr. Michael Lardon の著書 Finding Your Zone の中に、ゴルフのマスターズ大会の描写があります。
Phil Mickelson 選手が、最終日の試合前に仮眠を取っていた、というのです。

多くのゴルファーは、直前まで神経質に練習をしたり、試合運びを心配したりするものです。
コンサート前に楽屋であせって練習したり、テスト直前まで廊下で単語帳をめくっているのと、同じことです。
こうした直前の練習は、はたして役に立つのでしょうか?

本来、準備本番前にすべて済ませておくべきです。
ステージの数時間前に必要とされるのは、身体・精神・感情を整えることです。
仮眠を取ったり、瞑想をしたり、祈ったり、様々なやり方があるでしょう。
楽器のウォームアップに、ゆっくりスケールやロングトーンを行うのも効果的です。
なかには、片足立ちで牛乳を飲みながら、バナナと卵とピーナッツバターサンドを食べる、という儀式を行う者もいます。
優れたパフォーマーは、周りの目は気にしません。
自分のやるべきことを理解し、ただ実行するだけです。

頼れるのは自分だけなのですから、他人を意識しても意味がありません。
結果を出すために、自分にできることをやるしかないのです。

Mickelson 選手は、すでに「ゲーム・プラン」を組み終えていたのです。
グリーンに出てボールを打つ前から、ゲームは始まっています。
短命に終わった自分の陸上人生を振り返ってみると、あの時の私は試合前のプランを立てていませんでした。
プレッシャーにのまれて行動していたのです。

Mickelson 選手は、優勝しました。


Take action

本番前には、どうしても緊張するものです。
これから、大勢の前に出て演奏するわけですから。

周りの視線を気にせず、実力を発揮するためには、「ゲーム・プラン」を立てておくことが有効です。
さもないと、自意識過剰になり、緊張したままステージに上がってしまうことになります。

そのためには、普段から、プランを立て、予測をし、テスト~修正~実践をする作業を行っておくべきです。

1. ゲーム・プランを立てる

今まででベストだった演奏を思い出してみて下さい。
その数分あるいは数時間前に、何をしていましたか?
演奏に貢献した要素は何だったのでしょうか?
それらの要素を書き出し、ゲーム・プランに組み入れて毎回行うようにしましょう。

反対に、失敗した演奏の前には、どうしていましたか?
それを思い出すことで、何を避けるべきか見えてくるはずです。

2. ゲーム・プランを練習する

次に、本番を想定した練習を行い、ゲーム・プランを体にしみ込ませます。
特別はコツなどはありません。
ただ、やってみてください。

なにごとも、自然にできなければ意味がありません。
そのためには、身につくまでくり返し練習をし、自分自身を納得させる必要があります。
そうなれば、いつでも万全な状態でステージに上がることができるでしょう。

昔から言われるように、”レース当日に奇跡は起きない” のです。

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