2015年12月11日金曜日

ブログ『無名藝人』&小説非小説『徒労捜査官』

徒労捜査官』がついに最終回を迎えた。
読み手の期待を裏切る、正にドンデン返しとも言うべき肩すかし的盛り上がりを見せるとも見せないとも言えるような言えないような見事なラストであった。

全35回の、まあなんというかWEB小説である。
週3回のペースで更新されていたので、私にとってもはやただの読み物にとどまらず、過酷な日々の労働の疲れを癒す清涼剤でありかつ精力剤といった趣きにさえ到達していた。
すがるものを失った私は、とてつもない虚無感の中で茫然自失、40を目前にして初めて思った。
これが寒面鳥(*)か、と。
*コールド・ターキー。麻薬の禁断症状で鳥肌が立つ様子を表した言葉。



という感じのノリを1000倍ブラッシュアップした文章で綴られるシュールなブログ『無名藝人』を、何年も愛読しています。
作者は永吉克之。
直接お会いしたことはないのですが、絵やデザインの世界の人のようです。

冒頭で触れたのは、その永吉氏による小説非小説(小説の道に外れた手法で書かれた小説。「人非人」をもじった造語)です。
WEBならではの画像の挿入の仕方などのセンスがまた素晴らしく、脱帽します。
こんなにダラダラとナンセンスなお話は、滅多にお目にかかれないでしょう。

とはいえ、小説非小説よりもまずはブログの方が取っつきやすいと思うので、そちらを紹介します。
ブログに馴染んでから『徒労捜査官』を読めば、より楽しめるはずです。


ブログ『無名藝人』は、2005年に開始され、最近は月に一本のペースで更新されています。
とにかく、センスが最高なんですよ!
僕は音楽でも何でもセンスが全てだと思っていますが、ここまでセンスに溢れまくった人はそうはいません。
憧れます。
内容も色々で、エッセイというか短い小説のような読み物となっています。

どうして辿り着いたのか覚えてませんが、アメリカ留学中に発見して以来、ずっと更新を楽しみにしています。
シュールでブラックでオフビートで。
モンティ・パイソンあたりが好きな人は、気にいると思います。
必要なのはお金じゃなくてセンスです(某誌)。


いくつかピックアップしてみました。
文章だけではなく、挿し絵がまた最高なので、ちょいと見てみて下さいな。

まずは、ブログの初期に多かった、短いものから。
エッセンスが凝縮されています。

やや長めのものを。
2つとも、強烈めです。 

そしてコレ。

いい話です。
シュールでありながらジーンとくるという、驚くべき語り口。
白含枝

そう、シュールなんです。
拍手したくなるくらい。
これなんか、カフカか!って。
専門外通告

これもいい話。
絵本にしたい。
教室

文が、もうヤバいです。
これの会話部分なんかすごい。

視点がいいんですよね。

この2つなんか、普通にコラムとして読みごたえあります。
共感する人も多いんじゃないでしょうか。
いつまで待てば大器は晩成するのか
美人という宿痾

あーもっと紹介したい!
また違うテイストの作品もあるので、どうぞ掘ってみてください。



『無名藝人』以前に他媒体で書かれたエッセイを抜粋したものが、『怒りのブドウ球菌』という書籍にまとめられています。

現在は電子書籍で販売されています。
これだけの内容を200円台で手にできるなんて、お買い得すぎるじゃないですか。
買うときっと幸せになれますよ!

電子書籍版『怒りのブドウ球菌』永吉克之
前編
後編


ぜひ、この本をサカナに飲みましょう!
お誘い、お待ちしています!

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