2014年11月4日火曜日

Bulletproof Musician: スロー・モーション練習法

Bulletproof Musician という英語のサイトの記事を、ランダムに翻訳するシリーズです。ミュージシャンのメンタル面に関する内容を扱っています。音楽をやっていない方でも、自己管理やマインドの問題に興味があるなら、是非ご一読下さい。

Is Slow Practice Really Necessary?



難しいフレーズは、テンポを落として練習するのが常識です。
確かに、テンポを落とせば、より正確に演奏できます。
しかし、理由はそれだけでしょうか?
そもそもテンポを落とす意図は何なのでしょうか?


マーシャル・アーツの場合

私は、大学でマーシャル・アーツのクラスを取りました。
練習方法のひとつに、様々な動作を恐ろしくゆっくりしたスピードで行うものがあります。
そうすることで、正しいフォームの動作感覚を、ひとつひとつ確認するのです。

これがなかなかできません。
とくに始めのうちは、意図が分からず、無意味な練習と思いがちです。
しかし続けるうちに、突きや蹴りをゆっくりと行う意味が解ってきます。
速度を落とすことで、ひとつひとつの動作をより深く理解することができるのです。
それによって、今まで意識していなかった細かい問題点に気づくようになります。

肝心なのは、突きや蹴りを的に当てること(音楽で言えば、音を外さないこと)ではありません。
それぞれの動作が正確に行われているかどうか、です。
筋肉に余計な力が入っていないか、体の各部分を十分に使えているか、しっかりと細部にまで意識を届かせることが重要なのです。



音楽の場合

マーシャルアーツの体験を思い出したのは、フィラデルフィア管弦楽団のコンサートマスター、デヴィッド・キム氏にインタビューしたことがきっかけです。
キム氏は、自分の成功(と自信)の鍵は、極端にテンポを落とした練習法にある、と言います。
ゆっくり演奏しながら、意識を覚醒させ、集中し、自分の動きを一瞬ごとに深く考察する方法です。

これは想像するほど大変ではありません。
実際には、とてもやりがいのある作業です。
細部を意識することで、新しい多くの発見があり、次第にイメージ通りの演奏が可能となっていくのです。


2つの誤解

テンポを落とす練習は、面倒だからという理由で敬遠されがです。
しかし、それは間違った捉え方をしているからなのです。

1. 結果しか見ていない

結果だけでなく、過程にも目を向けてみてください。
テンポを落とせば、たしかに結果としてミスが少なくなります
しかし、それよりも重要な目的は、演奏の精度に磨きをかけることなのです。
十分に遅いテンポにすることで、細部にまで意識を巡らせ、様々な改良点に気づくことができます。

そうして細部の動作を意識し、正しい癖づけができていれば、速いテンポでも演奏は乱れません。
速度を上げた時に演奏が崩壊してしまうのは、細部のクセづけが不十分なためなのです。


2.テンポが速すぎる

大切なことは、考え、観察し、分析することです。
そのためには、少し遅くしたくらいでは十分ではありません。
それでは、細部まで意識が届かず、問題に気づくことができないのです。
テンポを落として練習する目的は、身体の動作を隅々まで意識し、仕組みを把握することです。

これは、スロー・モーション練習法とでも呼ぶべきものだと思います。
とにかく、十分に速度を落とし、集中して行うこと。
従来の、ただ速度を落としただけの練習方法とは別物なのです。


Take Action

特別なことはありません。
まずはやってみて下さい。
その際、ノートを用意するといいでしょう。
今まで意識していなかった技術面の発見や、何かしらの気づきがあるはずですから。


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