Bulletproof Musician: 練習以外の練習方法
Bulletproof Musician という英語のサイトの記事を、ランダムに翻訳するシリーズです。ミュージシャンのメンタル面に関する内容を扱っています。音楽をやっていない方でも、自己管理やマインドの問題に興味があるなら、是非ご一読下さい。
A Simple Way to Keep Music in Your Fingers When Practicing More Isn’t an Option
気軽に音楽が聞ける時代になりました。
今や音楽はどこにでも溢れています。
パソコン、携帯電話、テレビ・・・いつでもどこでも簡単に楽しむことができます。
パソコン、携帯電話、テレビ・・・いつでもどこでも簡単に楽しむことができます。
早送り、巻き戻し、リピートなどの操作も簡単で、好きな曲、あるいは好きな箇所だけ繰り返し聞くことも可能です。
忘れがちなことですが、こんなに気軽に音楽を聞けるようになったは、実はつい最近のことなのです。
母は昔の思い出話が好きです。
私が小さい頃、よくスズキ・メソッド(※世界的に有名な子供向けの音楽教育法)のレコードをかけてくれました。
片面が終わるたびに、針を戻しに何度も階段を上り降りしたことを、今でも嬉しそうに話します。
スズキ・メソッドのレコードは短いものが多いので、母にとってはいい運動になったことでしょう。
片面が終わるたびに、針を戻しに何度も階段を上り降りしたことを、今でも嬉しそうに話します。
スズキ・メソッドのレコードは短いものが多いので、母にとってはいい運動になったことでしょう。
カセットテープも、まだまだ不便なものでした。
曲を聞きなおそうと思ったら、ボタンを押し続けながら、じっと座ってテープが巻き戻るのを待たなければいけません。
巻き戻すタイミングも難しく、ボタンから指を放すのが遅れると、巻き戻り過ぎて曲の頭を逃してしまいます。
曲を聞きなおそうと思ったら、ボタンを押し続けながら、じっと座ってテープが巻き戻るのを待たなければいけません。
巻き戻すタイミングも難しく、ボタンから指を放すのが遅れると、巻き戻り過ぎて曲の頭を逃してしまいます。
まったく不便です。
しかし不便でも、母は音楽を聞くのが大好きでした。
私が目覚めると、家の中にはすでに音楽が流れていましたし、学校やレッスンの送り迎えの車の中でも、ずっと音楽がかかっていました(カーステレオなどなかった時代です!)。
私がベッドに入る時でさえ、まだ音楽が聞こえていたものです。
私がベッドに入る時でさえ、まだ音楽が聞こえていたものです。
ところで、こうしてたくさんの音楽を聞くことには、どんな効果があるのでしょうか?
Learning by ear
元ピアニストの神経科学者Amir Lahavの研究チームが、まさにこの問いに関する実験を行っています。
音楽経験のない36名の被験者を集め、短いメロディを聞いて覚えてキイボードで弾く、という課題を与えます。
初回では、まずはミスなく弾けるようになるまで練習します。
30分もあればほとんどの参加者は弾きこなせるようになります。
そして一週間空けて、再び被験者を集めます。
ここでは全員を3つのグループに分け、20分間のテストを三日間に渡って行います。
Aグループは、楽な姿勢で座り、課題のメロディを繰り返し聞いて20分間過ごします。
その間、音楽に合わせて指を動かさないように、手のひらは上に向けた状態にしておきます。
Bグループは、課題のメロディが流れる中で、20分間難易度の高いジグソーパズルに取り組みます。
Cグループは、楽な姿勢で座り、自然の環境音を聞いて20分間過ごします。
ピアノに向かうのは、初回の30分練習のみです。
あとは、課題のメロディを聞く機会が、A・Bグループに与えられるだけです。
A test!
更にまた一週間後に、どれだけ正確にメロディを弾けるか、最終テストを行います。
チャンスは一度だけで、やり直しはありません。
評価基準は3つあります。
1.音程(正しい音を弾けたか)
2.リズム(タイミングは合っていたか)
3.強弱(メロディの強弱を再現できたか)
Wait, what?
結果は意外なものでした。
全く練習をせずに音楽をただ聞くだけで、メロディの再現能力が向上していたのです。
全く練習をせずに音楽をただ聞くだけで、メロディの再現能力が向上していたのです。
音程に関しては、Aグループが他の2つのグループより遥かにいい結果を出しました。
リズムと強弱に関しては、A・B両グループが、Cグループを圧倒しました。
興味深いのは、AとBの間で差が出たのは、音程のみだったことです。
リズムと強弱においては、大きな差は見られませんでした。
リズムと強弱においては、大きな差は見られませんでした。
Why?
この実験は、音楽的経験のない人々が単純なメロディを覚える、という限定的なものです。
しかしながら、いくつかの研究によると、音楽を聞くことで脳内に何らかの変化が起こり、学習能力が高められると言われています。
例えば、ミュージシャンを対象としたある研究では、聴覚への刺激は、脳内の運動を司る部位の活性化に繋がることが分かっています。
もちろん、さらなる研究は必要です。
しかし、音楽を聞くことが練習の助けになることは、間違いないでしょう。
少なくとも、曲を忘れないようにしたり思い出したりするには有効なはずです。
しかし、音楽を聞くことが練習の助けになることは、間違いないでしょう。
少なくとも、曲を忘れないようにしたり思い出したりするには有効なはずです。
Take action
大事な本番が迫っていて、覚えるべき課題が山ほどある。
あるいは、単純に短期間で膨大な曲数を覚えなくてはならない。
そういう場合には、ジョギング、車の運転、料理をする時などに、覚えたい曲をBGMとして流しておくのです。
練習に集中できない時に、ただ曲を聞いて過ごすのも良いでしょう。
音楽に合わせて指をタップしたり、心の中で演奏をイメージするだけでも違うはずです。
少なくとも、音楽を聞くことで害はありません。
練習に集中できない時に、ただ曲を聞いて過ごすのも良いでしょう。
音楽に合わせて指をタップしたり、心の中で演奏をイメージするだけでも違うはずです。
少なくとも、音楽を聞くことで害はありません。
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