Buescher "True Tone" カーブド・ソプラノ・サックス

買ってしまいました!!
1924年製 Buescher "True Tone" カーブド・ソプラノ・サックス!!

少し前にカーブドを借りて吹き始めてみて、そしたらもちろん楽器についてもいろいろ調べるわけです。
僕の借りた楽器は、マルカートという下倉楽器のオリジナル。
低価格ながらいい楽器のようです。
実際、ちゃんと鳴るし、少なくともカーブド初心者の僕としては不満はありません。
でも、もっと高い楽器や、他に低価格のモデルも各社から出ているので、やっぱり気になります。

で、とりあえず試奏しに行ってみたんです。
大久保のお店に、ちょうどヤナギサワの楽器が置いてありました。
現行の楽器では評価の高い、そして値段も高いモデルです。
軽い気持ちで吹いてみたら、全然違う!
とてつもなく吹きやすい!
ちゃんと「楽器」です。
マルカートも、問題はないんですが、申し訳ないけれどもヤナギサワを吹いた後では「楽器」に思えない。
極端ですが、そのくらい、衝撃的に違いました。

その勢いで楽器屋をまわり、出会ったのがこのBuescher。
ヤナギサワも素晴らしいんですが、Buescherは音色の幅というか、雑味というか、とにかく音と吹奏感が堪らない。
なんでヴィンテージ楽器って、いい音するんだろう。
別に新品でもいいんですよ、音が良ければ。
でも、音色で選ぶと、いつもどうしても古い楽器に惹かれてします。
ヤナギサワは100万円くらいするカーブドも出してるので、そこら辺になるとまた違うのでしょうか。

しかし、元々カーブドなんて吹く気なかった訳だし、もちろん予算もありません。
ちょっと盛り上がったからといって、すぐに買えません。
でも、この世界を知った後でマルカートに戻るのは、難しすぎる。

悩んで、Tiny Song Showのミホちゃんに相談してみました。
ミホちゃんは、ヴィンテージのConnのカーブドを吹いてるんですよ。
Connは何とも言えない音色に定評がありまして、ヴィンテージ楽器の中でも独自の位置にあります。
実は僕もずーっと昔にConnのカーブドを所有していたことがあったんです。
もう息を入れるだけで1人でうっとりしてしまう様な、素晴らしい音色でした。

Tiny Song Showの相方のアツシさんもヴィンテージ楽器に詳しいので、2人で一緒に試奏しに来てもらいました。
アツシさんは、Little Fats & Swingin' Hot Shot Partyのリーダーでもあり、弦楽器&トランペット奏者です。
サックスは吹きません。
なのに、僕よりサックス詳しいですからね。
二人とも、楽器好きすぎ。

そして、強力すぎるアドバイザー達の意見も、このBuescherは素晴らしい、と。

もちろん僕もミホちゃんのConnと吹き比べてみました。
音色は、まあ好みの問題ですね。
甘い音色でアコースティックな演奏が多いのであれば、やはりConnの音色は捨て難い。
Buescherは、雑味もありつつ、よりファンキーな厚みがあるように思えます。
僕はマイクを立てたバンド・セッティングで使うことも多いと思うので、Buescherかなー。
そしてこの楽器、操作性が素晴らしい!
古い楽器は、キイの配置がまだ洗練されてなくて、操作性が悪いことが多いんです。
でも、このBuescherは、ヴィンテージ楽器としては驚くほどに使いやすい。
アツシさんも盛り上がってます。
サックス吹きじゃないのに。

まだ、悩みます。
それからネットで調べるうちに、イギリスの楽器屋がものすごく状態のいい同年代のBuescherを売りに出してるのを発見しました。
その楽器屋ともやり取りをして、他の英語圏のサイトからも情報収集をして。
だいぶヴィンテージのカーブドに詳しくなったと思います。
その上で、再度Buescherを試奏しに行って。
 
買いました!

楽器も、出会いですからね。
出会ってしまったものは、仕方がない。
恋と一緒です。
そして手に入れた後は、続かせる努力が必要です。
毎日愛情を注いで息を入れます。
愛情を注げば、楽器も応えてくれる。
音も変わってきます。
どんどん楽しくなります。
 
そんな関係を夢見つつ、練習します!
来月あたりには、もうバンバン吹きますよ!

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