N.O.生活 1 - ニューオリンズ大学の寮に住む

2007年8月末、ニューオリンズに渡りました。
アメリカの大学は9月始まりですが、手続きやら何やらで早めに行ったんです。
3度目のニューオリンズは、旅行ではありません。
しかし、どんな気持ちだったのか、覚えていないもんですね。

空港からまっすぐ大学へ向かいました。
大学はまだ休みで、ほとんど人がいません。
炎天下、誰もいないだだっ広いキャンパスを、1人でグルグル歩き回って、ようやく受付の建物を見つけました。
留学生を担当する窓口があり、何人か、東南アジアか南米か色の浅黒い若者が手続きをしていました。
僕の番になり、書類を提出したり記入したりします。
そうすると、さっそくトラブルが。
ちょうど僕が入学するタイミングで、新しい寮が建てられて、そこに入るはずだったんです。
それがなんと!工事が遅れていてまだ完成していない!
驚きです。

土地カンもない僕に、選択肢はありません。
ダウンタウンにホテルを取りました。
とはいえ、観光シーズンではないので安く取れたし、その間の寮のお金は日割りで後から返ってきたので、大きな出費ではありませんでしたが。
さすがニューオリンズ。
このルーズさに慣れなくては、やっていけません。


1週間くらいして、ようやく寮が完成しました。
部屋は4人でシェアします。
バス・トイレは2人でひとつですが、ちゃんと自分の部屋があります。
ドアを開けると共有スペースとしてリビングがあり、そこから個室に別れる作りです。
アメリカの大学の寮って、大部屋に数人で住むパターンも多いみたいです。
それに比べると、プライベート空間があるのは恵まれてました。
部屋自体は、恐ろしく狭いですけどね。
四畳半よりもっと狭い。
シングル・ベッドと机で部屋はいっぱいです。
クローゼットと、ベッドの下、あとはリビングにも物が置けるので、収納は大丈夫でしたが、まあ狭かったですね。

ルームメイトは、ネパール人2人とタイ人でした。
3人とも、たしかエンジニア専攻だったかな、とにかくなにか技術系の勉強をしていました。
ニューオリンズ大学は、州立大学です。
専門学校ではないので、音楽以外の学科もたくさんあるんですよ。

タイ人の名前は、クサリン。
いい奴でした。
常にタイのホットソースを持ち歩いてて、それをどんな料理にもつける。
もちろん、ニューオリンズにもホットソースあるんですが、それじゃ物足りないと言います。
メチャクチャ辛くて、僕にはとても無理でした。

そうそう。
ホットソースといえば、タバスコって、実はニューオリンズ産なんですよ。
ニューオリンズでしか作ってないんです。
町の土産物屋に行くと、タバスコ関連のグッズもたくさんあります。
タバスコ味のチョコレートなんかもありますよ。

クサリンは、家族の期待を背負って留学してきていて、いつも真面目に勉強してました。
全米でも数か所でしか学べない特殊な分野を勉強していて、試験前なんか本当に大変そうで。
僕も真面目な学生だったし、気が合って、ルームメイトじゃなくなってからも仲良くしていました。


ニューオリンズ大学は、ネパールと何かコネクションがあるらしく、たくさんの留学生が来ていました。
陽気で適当な奴らでしたね。
僕らの部屋にもいつも仲間が出入りして、面白かったです。
適当だったけど、やっぱり異国に勉強に来てるので、しっかり勉強もしていました。


ようやく落ち着いて、大学生活がはじまりました。

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