2016年9月8日木曜日

恵比寿Marthaで飲んだ

恵比寿のMarthaというお店に飲みに行きました。
店の外には、ディラン、キャロル・キング、アレサ、マイルス、などのレコードジャケットが飾ってある。
中が見えなくて入りづらい。
ドアを開けようとすると、小窓にはトム・ウェイツの写真が。
たぶん店名も、トム・ウェイツの曲名から取ったんだと思います。

入ると、意外にもかなり広くて、内装もものすごくこだわってる。
カウンターの中に巨大なタンノイのスピーカーがあり、真空管アンプが何台も並んでいます。
奥の壁にはレコードがズラーっと並んでいて、選曲担当の店員が一曲づつレコードをかけている。 

カウンターには一人客もいるけど、いかにも恵比寿のハイセンスな業界系サラリーマンやOLが多い。
店員も、男女共に絵になる人ばっかり。

満席で、ウェイティング・スペースのカウンターに通されました。
横の壁には、デヴィッド・リンドレー、後ろの壁にはニール・ヤングのポスター。
続々と、そんなに音楽詳しくなさそうなお客が入ってきます。
ニール・ヤングやディランはともかく、デヴィッド・リンドレー知ってる客なんて、店内に何人もいないと思う。
60〜70年代ロック周辺の音楽をものすごくいい音響でかけてるこだわりの店なのに、いまどきのオシャレな一般客で満席という、この違和感。
なんなんだ、この店は。


カウンターの真ん中の、たぶんいちばん音のいい席に座りました。
ペット・サウンズとか60年代ブリテッシュ・ロックもかかったけど、やっぱりアコースティック楽器の音がすごく気持ちいい。
ウッドベースの音の質感とか。
アラン・トゥーサンの「AMERICAN TUNES」のソロ・ピアノが、すごく良かったな。


あんまりいい店だから、友達を呼ぼうと電話したんですよ。
そしたら、脇からディスクユニオンのビニール袋を持った男性が飛んできて、カウンターは電話禁止なんです、と注意されました。
ああそうなんだ、と、席を離れました。
戻ると、その男性はカウンターの中に入っていた。
店員、というか、たぶん店長かオーナーだったようです。

そのあと、話が盛り上がってたら、今度は別の店員から、声が大きい、と注意されました。
ちょっとビックリしました。
というのも、別にずっと大声で話してたわけじゃなくて、一瞬だけ笑い声が大きくなっただけだから。
それに、もう深夜でお客もまばらで、近くのお客に迷惑になってたわけでもないはず。

ルールとして、電話や一定以上の声量は禁止で、問答無用で即刻取り締まると決めてるんでしょう。
それは店の自由だからいいですよ。
でも、じゃあ最初からルールを教えといてくれればいいのに。
カウンターのどこにも、声は小さく、とか電話禁止とか書いてない。
注意されたあとでトイレに行ったら、張り紙してありましたけどね。
メニューの裏とかどこかに、書いてかったのかもしれない。
でも、客が気づかなきゃ無意味です。


不思議な店です。
レコードを静聴するBarにしたいのか。
小さなカウンター・バーならいいけど、あれだけ広いんじゃ無理だと思うんですよ。
広さがある時点で、ある程度ガヤガヤするのは自然だし。
あの空間で何十人もがじっと音楽に耳を傾けてるなんて、想像できない。
僕なんか、注意されるまでそんなタイプの店とは全く思わなかったですからね。

大声禁止!って決めないと、周りを気にしない迷惑な客が来るからなのかもしれない。
過去にそういうトラブルがあったのかも。
たまに飲み屋で、他の客に構わず大声で騒ぎまくってる若い集団に出くわすことも実際にあるし。

それも含めて、空気を読む、というか、周りの人間のことを気づかえない、日本人の性質が問題なんだと思うんですよ。
僕のいたアメリカなら、もしうるさい客がいれば周りが声をかけるし、そうすれば普通に収まります。
なんというか、一般の人々の間に「自浄作用」みたいなものがあるんですよね。
日本人は、お互いに声をかけてコミニュケーションして調整し合うことが苦手です。
ルールを決めて従うことしかできない。
だから、誰かが文句を言う度に禁止事項が増えていく。

Marthaの場合も、そうなんじゃないかな。
同じ音量で喋っても、それを不快に思う人と気にしない人がいる。
たまたま落ち込んでたりして、他人の声がいつもより気になることだって、ある。
本当なら、客の気持ちを察してケースバイケースで対応するのが、良い接客だと思います。
客を満足させることが目的のはずだから。
Marthaは、客の満足は考えていない。
自分が最高と信じる価値観を優先して、それに同意しない他人は受け入れない、というタイプの店なんでしょう。
すごくいい店だけに、そこが残念でした。
あと、写真撮影禁止なんです。
これは、席に案内されたときに言われました。
なんでなんだろ?
シャッター音?
帰ってネットで検索したら、携帯を出しだけで写真撮ったと勘違いされて、怒鳴られて追い出された、という書き込みがありました。
店主が、なにか写真に特別なトラウマでもあるのかな?
「禁止」が多い店です。
上に載せた写真は、ネットで拾ったものです。
ねんのため。

そんな店にごくごくフツーぽい若いお客が押し寄せてるのが、まったくもって謎すぎます。
まあね、女性を口説くには最高にいい店だと思いますよ。
逆に落ち着いたトーンで会話できるし。
隠れ家ぽい業界ぽい雰囲気で、俺知的だぜ!アピールもできる。
昨日もそんな感じの客もいました。
でも、ただ飲みに来た風の若いオシャレOLさんとかも、いる。
なんなのか。
雑誌やメディアで取り上げられてるのか。
有名業界人が来るとか。
謎だ。
ここ最近でダントツのミステリーです。



と、なんだかマイナスのこと書きましたが、すげーいい店です!
いやホント。
注意されたのも、変に不快な気はしなかったし。
「禁止」ポリシーは、個人的にはどうかな、と思うだけで。
店員さんも、みんないい感じです。
変な若いバイトとかいないし。
音のいい店は他にもあるけど、あれだけ空間が広いのは珍しいです。
ゆったりいい音で聞くのは、とてもいい。

すごく気持ちのいい時間を過ごしました。
恵比寿で飲むときは、また行くと思います。
行く人いたら、声かけてください!

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