大晦日

大晦日。
一年を振り返りたくなります。
みんな振り返っているし。
今年の10大ニュースなんてのもある。

でも、考えてみると、なんで振り返る必要があるのか。
振り返ってどうするのか。
あああれができたできなかった、あんなことがあった、とか思い返してみて、それでどうなるんだろう。
振り返るっていったって、失敗を分析して傾向と対策を考えるわけじゃなかろうし。
よかったことを思い出して反芻してアファメーション効果を求めるわけでもないでしょう。

年が変わっても、生活には影響ないじゃん。
学校のクラスがえみたいに、環境が変わることもないんだし。
会社員だと、部署移動とかあるのかな?
ちょっとそれはよくわかりませんが。
べつに1年ごとに人生が区切れるわけじゃないし、大晦日も元旦も、同じ24時間としてなにも違いはないはずです。

それとも、僕の脳には生まれつき欠損があって、大晦日と元旦の違いを認識する神経というか細胞というかなにか受容体のようなものが足りないのかもしれない。
他の人はみんな、年が変わるときに体に何かの変化が起こるのかもしれない。
あるいは脳が脱皮みたいにして一新されるとか。
年が変わるっていうのは、ただの時間経過ではなくて、普通の人は地球か大地かカレンダーかキリストとかとテレパシーみたいな見えないヘソの緒みたいなもので繋がっていて、時計の日付表示が変わるようにして頭のなかで「カチ」って音が鳴って、なにか重大な変化があるのかもしれない。

もし音楽をやってなかったら、そもそも僕は教授とか学者とか偉い人になるだろうって思ってた時期もむかしはあったから、どんな分野かわからないけど大晦日の謎を解明する謎の機関で働くような人生の選択肢も、あったのかもしれません。



なんてことをぼんやりと思いながらなんとなく1年を振り返ると、今年もなかなかに面白かったな。
ハイライトは「シルエット近藤」の誕生ですね。
まさかムード歌謡をクラリネットでやることになるなんて、いままでこれっぽっちも考えたことありませんでした。
たまたま思いついたことをノリでやってみたら面白かった、という、いつものパターン。
そして、以前からファンだった哀愁歌謡バンド「ぺーソス」への参加。
参加といっても、メンバーになったんじゃないけど、わりとたびたびライブに呼ばれてます。
自分が好きな人と一緒に演奏できるのって、ほんとうに嬉しい。

なんだか、もはやクラリネット・プレイヤーの誰もいままでやってない、というかそもそも誰も興味ないだろう分野にどんどん切り込んでいっています。
そんな計画をしてたんじゃないのに、いつものように流れに身を任せていたら、こうなりました。
これからも、流されるままにやってれば面白いことがあるでしょう。

と、流されるままに、今年を振り返ってみました。
来年も、みなさんよろしくお願いします。


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