会いにいかなくちゃ

今日は気になっていたライブがあったんだけれども、迷った末に、行くのをやめてしまいました。
場所は池袋で、自転車だとたぶん10分くらいで行けて、でも雨が降るかもしれない、という予報を聞いて、それが最終的に行くのをやめる一番の言い訳になりました。
そしていまライブ真っ最中の時間、まだ雨は降っていません。

小豆原一郎のライブ。
ショウズハラと読みます。
昨年末に活動休止した大好きなバンド、パンパンの塔の、ボーカル&ギター&作詞&作曲担当。
マメくんと呼ばれています。
バンドの休止からはソロで活動していますが、まだライブを見たことはありません。
たまにSNSにあがる短い演奏動画くらいで、音もちゃんと聞いたことはありません。
対バン形式が多くて、それも数人で、他は知らないミュージシャン、というのが多かったので、二の足を踏んでいました。
今回はようやくのツーマン。そして、共演のハシグチカナデリヤも、あまり知らないけど、少し音を聞いたことがあって気になっていた人です。

なのに、行かなかった。
そのかわり時間ができて、楽器の練習もできたし、いろいろはかどりました。
お金も節約できたし。
現実的に考えたら、けっして間違った選択ではないはずです。
行かなかったんだから、その分自分のことをしっかりやろう、と思ったのに、けっきょくブログを書いている。


さっき、ちょっとしたメールのやり取りをしました。
相手は、10月発売のアルバムに関して相談をした、年上のミュージシャンです。
近い界隈にいるけれど、そこまで親しく付き合っているわけではありません。
たぶん1年半以上ぶりに連絡をしました。
その人のライブに、何度か行こうと思ったこともあったけれど、1年半前に会って以来、一度も行っていません。
それなのに、とても気安く相談に乗ってくれる。
相談の内容とは別に、そのあたたかさに、感激しました。
そして、その人の顔と演奏を思い出して、そうしたら、やっぱり今夜はマメくんのライブに行くべきだったんじゃないか、と思えてきて、いまをブログ書いています。

家で聞くのと、ライブに行くことは、ちがいます。
わざわざ時間と労力をかけて足を運ぶ、ということ自体に、意味がある。
音楽じゃなくても、たとえば人と話すのだって、メールの方が効率はいいかもしれないけど、会う、っていう行為には、効率や損得でははかれない何かがある。
それは、「熱」みたいなもので、それがなかったら、どこかさみしい毎日になる気がします。

今日ライブに行くかわりに1〜2時間多く楽器の練習ができて、そのぶん上達したかもしれません。でも、それを軽々と飛び越えるようなマジックを起こす可能性を、「熱」は秘めている。
無駄に思えるものの中に、宝があると、思います。
こんど必ず、マメくんのライブに行くよ。


【今日の1枚】
パンパンの塔『音楽は止まった』(2012)

ライブの対バンで出会って衝撃を受けた曲「パレード」が入っています。
残念ながらこの曲の動画はないので、歌詞だけでも。

前半はラップで、
「お前が一歩踏み出せば世界はこんなにノロマなんだ
お前が待ってるだけなら何にも触れられないぜ ボーイ」
のところだけ、メロディーが出てきてリズムも変わって、それはライブで本当に突き刺さって、それから何度聞いてもいつも震えます。

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