Shane Del Robles セッションライブ

昨晩はニューヨークから来たShane Del Robles とのセッションライブでした。
デルは、ハーレム在住。ニューオリンズやスイングなどの古いジャズをメインに活動しているドラマーです。
ニューヨークに住む友達を通じて紹介されて、メールで連絡を取り合ううちに、他にも共通の知り合いがたくさんいることが分かって盛り上がり、じゃあせっかく日本に来るならライブをやろう、ということで、企画しました。
実は僕も会うのははじめてでした。

トランペット黄啓傑、トロンボーン和田充弘、ピアノ上山実、ベース寺尾陽介。と、なかなかのメンツが集まったけど、デルは日本で名が知れてるわけでもないし、平日だし、はたしてみんな見に来てくれるのか。
それが、フタをあけてみると、どんどんお客さんがやってくるじゃないですか。
ミュージシャン仲間も来てくれて、最終的には総勢15人にもなりました。2トランペット、4テナー、クラリネット、トロンボーン、ギター、2ピアノ、2ベース、2ドラム、ウォッシュボード。
メンバーを入れ替えながら2ステージやって、最後には全員で演奏して、予想以上の盛り上がりとなりました。
よかったよかった!


セッションていうと、発表会のような、人と演奏するための「場所の提供」が目的となる場合が多いものです。
昨晩はそうではなく、ミュージシャンたちはみんなお互いの演奏を聴いて交流するために来ていたと思います。
ニューオリンズジャズ自体が、ソロよりもアンサンブル重視の音楽だし、セッションにありがちな、ソロまわしだけに終始するということもなく、お客さんも楽しめる内容となりました。

こういうセッション風のライブって、アメリカだとたくさんあります。
そもそも客席にミュージシャンがいたらすぐステージに呼ぶし、自分のライブが終われば、まだやってるライブに顔を出して飛び入りをするのが普通のことです。
そこにはキャリアもなにも関係なくて、ベテランから若手まで垣根なく、毎晩ミュージシャンの交流がいたるところで起こっていて、常に新しい出会いがあります。
僕はニューオリンズとニューヨークしか知らないけど、友達の話を聞く限り、他の都市でもきっと大差はないはずです。

残念ながら、こういうライブは日本ではなかなかありません。
「よう!来たよ!」って挨拶がわりに飛び入りする雰囲気は残念ながらなくって、いちいち敷居が高い。
そういう意味でも、昨晩は、日本では珍しい、オープンな雰囲気のライブになったのが嬉しかった。
今回は僕が企画しましたが、本当はわざわざ「企画」なんてしなくても、どこかの店でいつもオープンなライブをやってて、お客さんもミュージシャン同士の出会いやサプライズを楽しめる、っていう風になったら、とってもいいのにな。
なんて夢を語りたくなるほど、いい夜でした。

来てくれたみんな、本当にありがとう。
いつか誰かがニューヨークに行ったら、デルがきっと最高のもてなしをしてくれますよ。まちがいなく。
音楽を通じた友達って、そんな風に素敵なものです。


【今日の1枚】
デルを紹介してくれたのは、Samoa Wilson。
サモアのやってる、"The Four o'clock Flowers" っていうカントリーブルース・デュオがなかなかいいんですが、残念ながらネット上にはほとんど音がありません。Apple Music にも、オムニバスの中の1曲しかない。
このアルバム、いいんだけど、たぶん手売りなんじゃないかな。
bandcamp にはあるので、聞いてみてください。






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