Stumble Bumを聴きに出かけた

Stumble Bumを見にいきました。


新百合ヶ丘Chit Chat。
いいお店なんだけど、ちょっと遠いなーって気がしてしまって足が遠のきがちで、久しぶりに行けてよかったな。

スタンブル・バムは、とってもいいバンドです。
って、実はライブ見るのはじめてだったんだけど、やっぱりとってもよかった。
録音で聴くのとライブで聴くのは、違いますからね。
生で聴く笠原トシさんのベースの質感というかニュアンスが、もう素晴らしすぎて聴きほれてしまいました。
いいベーシストはもちろん他にもたくさんたくさんいるけれど、こんなにあったかい音にはそうは出会えない。
まあね、ひとことで言えば、好みだってことなんですけどね。
いいバンド。
たしかにロックなんだけど、うるさくない。
余計な音がない。
こういうバンドって、いそうでいないと思います。
昨日はドラムじゃなくてカホーンだったから、こんどはライブハウスでやるのも見てみたい。


こんないい音楽が身近で聴けるって、すごく素敵なことです。
と思うんだけど、それでもやっぱり、毎日どこでもってわけじゃあない。
昨日だって、電車に乗って新宿で乗り換えて出かけていくには、ちょっとは気合が必要なわけです。
いい音楽を、いつでもフラッと気軽に聴けに行けるなら、もう本当に何も言うことないんだけどな。

ニューオリンズ時代を思い出します。
あの町では、いい音楽がいつでも身近にありました。
たとえば気分が晴れないとき、とりあえず町に出れば、そこには音楽がある。
ロックでもジャズでもブルースでも、あったかい演奏があふれてる。
いい音楽を聴けば、たいていの悩みは消え去ります。
本当です。
音楽って、奥の方から心をほぐしてくれる。
そういう環境にいるから、あの町の人はみんな優しくて人なつっこくてポジティブなんでしょう。


昨日はチップ制でした。
客席は埋まってて、みんな気持ち良さそうで、チップも入ってたけど、それでも、来てるのはたぶんスタンブル・バムの音楽を好きな人ばかり。
日本ではごくごく当たり前のことです。

これがニューオリンズだと、なんとなく音楽を聴きに夜の町に出てきたごく普通の人たちが、フラッと店に入ってくる。
どんどん入ってきてまた出ていって、次は隣の店に入っていく。
だから、お店のキャパシティ以上のお客さんがチップを入れてくれることになる。
それだから、ミュージシャンも家賃が払えていい音楽がやれて、そうやってあの町は回っている。

ちょっと一杯ひっかけたり、あるいはなんとなくテレビつけたりとか、たぶんそのくらい気軽な気分転換のようにしてライブを見にいくんです。
音楽を聴いて楽になれることを、当たり前に知ってる。
会社勤めの人がマッサージに通うみたいなことなんじゃないかな。
ニューオリンズでは、音楽の聴けるお店の方が、マッサージ屋よりはるかに多いですしね。


ああしかし僕は夢を語ってるんですよ。
日本がアメリカのように、ニューオリンズのようになることは、どう考えてもありえない。
そんな中でも、少し足をのばせばいい音楽に出会えるっていうことに感謝して、これからも出かけるようにしよう。




コメント