勝海麻衣のパクリがマジすげー

勝海麻衣という銭湯絵師見習いアイドルが、数々のパクリが露呈しまくって大変なことになってる。
これはすごい。
佐野研二郎とかBEAMSとか、パクリ騒動ってたまにあって、たいていはお金が絡んでるけど、彼女の場合はちょっと違う。もちろんお金も絡んでるんだろうけど、彼女自身が商品、みたいな部分があるからね。
モデルや芸能活動もやってる中で、突然「銭湯絵師」になったわけで、パクった商品でお金を得る、という直接的な目的よりも、有名になりたいとか、名誉欲、自己承認欲、みたいなものがあるんだろう。
自分自身を商品にしてるにも関わらず、こんなに分かりやすいパクリを大量にやって、バレても認めないって、どういうことなんだろうか。
これから、どうやって生きていくんだろう。

なんでパクるんだろうか。
そもそも、対象となる作品を「いい」と判断したから、パクるわけでしょ。
でも、「いい」と思って、もしそこで心が動かされたら、パクったら罪の意識と葛藤しなきゃいけない。罪悪感を抑え込めるだけのよっぽど強い悪の意思があればいいけど、そんな人は多くない(と信じたい)。
平然とパクれるってことは、「いい」=「優れてる」という評価は下せても、心が動かなかったってことでしょ。つまりきっと、感受性が欠如してるんだろう。
感受性なんてなくたって、技術さえ習得すれば、絵も書けるし音楽もできるし、実際そういうタイプの人が増えてるように感じる。

僕自身も、曲を書く。「ぜんぶパクリみたいなもんだから!」って言ってる。
でも、パクリではない。
すべては先人たちの積み上げてきた素晴らしい過去の遺産があってのことで、真にオリジナルなものなんてない、という意味で言ってる。
素晴らしい音楽を聴いてきて、それが自分の中に蓄積されて、別の形になって出ていくだけ。自分自身から出てきたものなんてひとつもないと思ってる。
「音楽」という大きな存在に比べたら、自分なんてなんでもない。

オリジナルである必要なんてない。
自分を他者と比較したって、幸せにはなれない。
「オリジナル」とか「個性」とかいう概念こそ、不幸の素だと思うよ本当に。

勝海麻衣の場合、「模写が上手い人」でもよかったのに。そもそも銭湯の絵って、作者の名前が前面に出るものじゃないんだし。
いろんな人の絵を「模写」として銭湯に描いて、それでも華やかなイベントに出れただろうし、「有名人」になれたろうし、そのほうが多くの人を楽しませることができただろう。
お金を稼いだり有名になることより、周りの人を楽しませることの方が、自分の幸せに繋がると思うんだけどなー。
絵が上手く描けるようになるまで、きっとそれなりに時間と労力を費やしてきただろうに、もったいないよなー。

 (問題の絵の前に立つ勝海麻衣)

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