GWO・町田謙介・井上民雄

土曜は町田謙介=マチケンさん、日曜はStumble Bumの井上民雄さんと演奏しました。
しかもマチケンさんにはGWOのギターもお願いしたので、GWO、マチケン、井上民雄、というスタイルの違う3つのライブをやったわけです。

GWOは、どれだけボーカルに近づけるか、というのがテーマです。
今回は、マチケンさんの極上のバッキングに乗って、まさに「歌うような」演奏ができました。
リハもろくにしてないのに、全体の完成度はかなり高かった。
さすがマチケンさん。

続くマチケンさんが主役のステージは、よりセッション的なものでした。
マチケンさんのミュージシャン・シップが高く、こっちも一瞬も気が抜けない。
レパートリーもバラエティに富んでいるので、曲ごとに僕のアプローチも変わる。
やってて気づいたけど、曲によって、バイオリンやオルガンやホーンセクションの音が、アレンジとして頭の中に鳴って、それをクラリネットに置き換えてるんですよね。
過去に聞いてきたルーツ・ミュージックの影響です。
こういう、クラリネット奏者らしからぬアプローチが、僕の個性なのかもしれません。

民雄さんとのライブは、楽曲が素晴らしく完璧なので、余計な音が出せない。
いかに邪魔をせずに曲のイメージを広げるか。
こんなに緊張感のあるライブは久しぶりでした。
そして、オリジナル以外に、 ブラインド・ブレイクなどのカバーをやりました。
カントリー・ブルースのボーカル・パートを、クラリネットに置き換える、という試み。
GWOのときの十分の一くらいの音量で、もちろんアドリブなんかナシで、淡々と吹きます。
100年前の音楽を100年前の楽器でやってるんだけど、これ、最先端ですよ。
他にやってる人いないもん。


僕はもともと、ニューオリンズ・ジャズのスタイルのクラリネット奏者です。
でも、いつの間にか、変わったことばっかりやるようになってしまった。
いまでは、一般的な管楽器奏者がやるような(いわゆる「ジャズ」寄りの)演奏は、月イチくらいしかありません。
いいのか、わるいのか。
はたして自分は、クラリネット・プレイヤーと名乗っていいのか。
もはやミュージシャンではないような気にすらなります。

そう、GWOを始めてから、このユニットだけは毎回ライブレポートを書いてたんですが、それももうこだわらなくていいかな、と。
もはや自分の音楽の主軸がどこなのか、わからないので。
全国のGWOライブレポートファンの皆様には申し訳ありませんが、今後はより気の向くままに、やっていきます。
いろんなことを。



コメント